大統領選明けに語る クリントン氏「若い人に聞いてほしい」
アメリカ大統領選で惜しくも僅差で敗れたヒラリー・クリントン氏が支持者たちの前で最後の演説を行ったそうです。
その時もいつものように笑顔を浮かべ、拍手に右手を上げて答えていました。
成功することを望む
最初に「トランプ氏がアメリカ大統領として成功することを望む」と、祝福しました。
もしトランプ氏が敗戦していたらきっと批判していたでしょうね。クリントン氏は今まで戦ってきた相手に賛辞を送りました。
そしてまた、民主党から共和党への権力の移譲について、平和的な移譲を訴えました。
きっと、当選直後のトランプ氏に対する抗議デモが起きていることに対する発言でもあったと思います。
民主主義について
さらにクリントン氏は「憲法に基づく民主主義」について発言しました。
憲法に基づく民主主義は、私達の参加を求めます。4年に1度の選挙のときだけではありません。常に参加を求めているのです。だから、できることをやりましょう。私たちが大切にしている理念や価値を前に進めていくために。私たちの経済を富裕層だけでなく、みんなのものにするために。私たちの国を、私たちの地球を守るために。
昨日の記事(
http://blog.hatena.ne.jp/yuutarou22/marusa.hatenablog.com/edit?entry=10328749687193640433
)でも書いたとおり、移民やイスラム教徒に対する蔑視発言が多かったトランプ氏に対してこう発言しました。
「アメリカン・ドリームは大きい。誰もが夢見て良いほど大きい。全ての人種、全ての宗教、全ての男性と女性(ここで声を大きくして強調した)、移民、LGBT、障害者。全ての人たちのものです」
まるで今後差別化が悪化されることがわかっているかのような発言ですね。懸念しているように思えます。
若者を鼓舞するメッセージ
終始拍手に会場が包まれていましたが、一際大きな拍手が送られたのがこのメッセージを語った時でした。
「皆さんに、特に若い人たちに聞いて欲しいんです。私は、自分が信じるもののために、生涯をかけて戦ってきました。
勝ったことも、負けたこともあります。辛い思いもしました。
あなたたちも、勝つこともあれば、負けることもあるでしょう。負けることは辛い。でも、決して、信じることをやめないでください。権利を求めて戦うことは、価値のあることです。やるべき価値のあることなんです」
頷きながら会場を見渡している時、クリントン氏の目は涙で光っていました。後ろで見守っていた夫のビル・クリントン氏の目にも涙が浮かんでいました。
さらに「すべての少女たち」へ
女性の社会進出を阻んでいる「ガラスの天井」についても発言しました。
「私たちは最も高い『ガラスの天井』を打ち破ることはできませんでした。でも、いつか誰かが打ち破るでしょう。そのときが、今、私たちが考えている以上に早いことを望みます」
そして、すべての少女たちに聞いてほしい。
「あなたは、価値がある存在で、しかも力強い。あなたの夢を実現する機会を追い求めるに値するんです。そのことを、決して疑わないで」
そう語り、会場をあとにしました。
思ったこと
クリントン氏の賛辞はすばらしい。戦ってきた相手に対して賛辞を送ることが出来る人は凄い。そして向上心の持ち主。
大統領選を勝ち負けってのもおかしいですけどね。